Hakodate Topophilia

 

Hakodate Topophilia

(”Hakodate☆monozukuri Forum” Architectural Competition 2014 入選案)

共同:kujira landscape

 

Hakodate Topophilia draw函館市に現存する旧ロシア領事館の活用を主題としたコンペティションの案である。

旧ロシア領事館は1996年の閉館から約17年間利用されないまま現在(2014年時点)に至っている。

敷地は函館山の北側斜面に位置し、敷地南側に函館山、北側には函館港を見渡すことのできる眺望の良い場所に位置している。 敷地内には閉館してから長い間利用されていない旧ロシア領事館が現存しており、西側には広大な緑地が広がっている。 1908年竣工のレンガ装飾を施した旧領事館は時代の変化とともに増改築を繰り返し、竣工当時とは部分的に異なる姿に変わっていた。 私たちは敷地の西側にある広大な緑地空間に着目し、豊かな周辺環境、歴史ある建物・敷地を取り込むことのできる空間の計画を行い、旧領事館をはじめとした周辺環境の良さを発見でき、多くの人が利用できる多目的コミュニティースペースとしての活用を提案した。

ー旧領事館は修復メインとし、補完機能を西側空間にー

旧領事館は構造、計画の制限があるため竣工当時の姿に復元、最小限の改修に止めることとし、それとは別に庭園空間に旧領事館の施設機能を補完する新たな建築を計画することとした。

新たな空間は旧領事館、函館港を囲み内包する2つの円弧空間を敷地の傾斜に合わせた立体的に連続するシームレスな有機的形状で構築している。円弧に伸びる空間は、局面を利用することで空間にすこしずつ変化を与えることができる。変化する空間はその場その場で新たな発見を促し、訪れる人に期待感やワクワク感をもたらす。敷地と建築とがシームレスに連続することで敷地の高低差をそのまま内部に取り込み、この土地のもつ敷地の特徴を体感することも可能としている。 立体的に変化する空間は、いままで見たことのない旧領事館の姿やこの敷地を取り囲む函館山・函館港をはじめとした周辺環境の新たな発見、関心を促し土地の良さや魅力を再確認できることを期待している。 新旧それぞれの空間は互いに機能を補完し合い庭園を介しフレキシブルかつ柔軟な利用を可能にする。

ー見え隠れする建築ー

冬季、函館には雪が降り積もる。 建物に降り積もる雪はあえて除雪することは考えていない。 雪に覆われた建物は、冬にしか見ることのできない白く幻想的な空間を作り出し、建物と庭園との関係性をより曖昧なものとする。 来訪する人たちに対し冬の美しさを体験できる空間として機能する。 庭園と同化する空間は四季を通じ、移り変わる周辺環境と空間とが良好な関係を築くことにより、多くの人を癒し、そして愛される空間になることを期待した計画案である。

■建築概要■

敷地:北海道函館市

敷地面積:3732.23m2

建築面積:315.70m2

延べ床面積:315.70m2

構造種別:S + RC造